ヒレ肉で特別なイベントに!〜ボジョレーヌーヴォーを家で楽しもう〜
ワインを楽しむイベントとしてすっかり定着した「ボジョレーヌーヴォー」。
このボジョレーヌーヴォーを飲める最初の日が毎年11月の第3木曜日で、今年は11月19日(木)。
いわゆる「ボジョレーヌーヴォー解禁」です。
おうち時間が多くなった今年は、このワインのイベントもご家庭で楽しんではいかがでしょうか。
「赤ワインには肉料理」ですよね!
今回は、「ボジョレーヌーヴォー」におすすめの肉について、どこがどうして推しなのか、
さらにその調理のコツまで、肉屋目線でお伝えします。
ボジョレーヌーヴォーの軽やかさに赤身の牛ヒレが相性バツグン!
ボジョレーヌーヴォーってどんなワインかご存知ですか?
フランスのボジョレー地区でその年に収穫された赤ブドウを2ヶ月未満の発酵期間で作られたもの、それがボジョレーヌーヴォーです。
「ヌーボー」は「新しい」という意味で、その名の通り、渋みが穏やかで、フルーティーな味わいが特徴。
ぶどうジュースのよう、と例える方もいます。
こんな軽い口当たりの赤ワインには、一般的な赤ワインに合わせる肉よりも軽めの肉が合うといいます。
そこでお勧めなのが、牛ヒレ肉
ヒレは背ロースなどと異なり、脂が少なく、肉そのもののおいしさが味わえる赤身の部位です。
ボジョレーヌーヴォーの爽やかな風味を楽しむ相手の肉として、あっさりしたヒレ肉はぴったりです。
また、ヒレは運動量が非常に少ない部分のため、赤身であっても大変やわらかく、固い肉が苦手な方でも美味しく召し上がれるので、皆さんでいただく肉として適しています。
とりわけ和牛のヒレ肉はサシ(脂)があるため、あっさりしつつも「力のある旨味」を持ち合わせています。
ですから、ボジョレーヌーヴォーのフレッシュな味わいを楽しめると同時に、肉のおいしさも堪能できるのです。
もしボジョレーにヒレよりも脂の強い肉を合わせたら、渋みが弱くライトなボジョレーヌーヴォーの良さは拾い難く、反対に、ヒレに渋みの強い重厚なワインを合わせたら、ヒレの繊細な旨さを感じづらいでしょう。
ヒレ肉はボジョレーヌーヴォーのおいしさを、ボジョレーヌーヴォーはヒレ肉のおいしさを、互いに引き立てる組み合わせと言っていいでしょう。
祭典「ボジョレーヌーヴォー」に見合う《特別》な肉の「ヒレ」
実はヒレはとても希少な部位です。
1頭から左右1本ずつしかとれず、どんなに大きな牛でも1本4キロ前後。肉全体のわずか3パーセントです。
そのためお値段もはります。
ちなみに内藤精肉店では、ヒレ肉は、国産和牛では100グラム1,980円、鳳来牛では100グラム2,380円(2020年10月現在)で販売しています。
その希少性、そしてお値段からふだん頻繁に食べることは難しい部位、特別な肉です。
だからこそ、「ボジョレーヌーヴォー」というイベント、ワインのお祭りは特別なお肉を食べる良い機会。
おうちならワインもお肉も外食よりお値打ちです。
ヒレ肉の最高峰、「シャトーブリアン」でイベント感も満足度もアップ
ヒレ肉は何度か食べたことがあるからイベント感は出ないな…という方は、シャトーブリアンはいかがでしょう。
シャトーブリアンはヒレ肉の真ん中の部分でヒレ肉の4分の1程度。大きくても800グラムくらいの超希少で最高級の部位です。
ヒレ肉が牛肉のトップならば、シャトーブリアンはトップオブトップ。
もちろん、希少なだけではありません。
ヒレの中心部なので際立って柔らかく、「とろける食感」は格別です。
さらに、脂肪量もいわゆる「ヒレ」より多く、旨みやコク、香りも増すので、「ヒレ」では物足りない方にもおすすめです。
常温に戻せばステーキも美味しく焼ける
おいしいワインにとっておきの肉を用意しても、調理を失敗してしまっては気分が下がってしまいますよね。
心配無用です。
特別感が出て人気がある食べ方はステーキだと思いますが、その焼き方も特にむずかしいことはありません。
コツはひとつ。お肉を常温にもどしておくことです。
ステーキ肉は厚みが2センチ以上あります。
また、ヒレ肉は全体的に小さいので、ステーキ用にひとり150~200グラムを切りだそうとすると、厚みが3センチ以上になることもあります。
厚い肉を冷蔵庫から出して間もなく焼くと、外側と中心部の温度差が大きいために表面は焼けても中が冷たいままになり、焼きムラが出ます。
この焼きムラをなくすため、調理に入る前に常温にもどし、表面がしっとりした状態になってから焼いてください。
美味しく召し上がれます。
内藤精肉店ではステーキ肉も、「美味しく召し上がっていただきたい」という思いから、
お客さまよりご注文を頂いてから丁寧にお切りしています。
ワイングラスを片手に、高級ステーキ店の味わいをぜひご家庭で味わっていただき、いちばん思い出深い「ボジョレーヌーヴォー」にして下さいね。